「青環法」とは「青少年有害社会環境対策基本法案」の事です。現在は「青少年健全育成基本法案」という法案名になっています。自民党が10年前から成立させようとしているこの法案を一言で言えば「東京都青少年健全育成条例の全国ヴァージョン」。総理大臣が指定した公益法人「青少年有害社会環境対策センター」が漫画・アニメ・ゲーム・映画・小説などを調査し、青少年に悪影響を及ぼすと見なした作品の販売を規制するという非常に危険な内容です。
現在の政治状況でこの検閲法案が成立する可能性は極めて低いと思いますが、今後の動きを注視して下さい。
参照: 青少年有害社会環境対策基本法案・・・青少年に有害なものは作ったり売ったりしたらダメとの法案です
参照: 青少年有害社会環境対策基本法案の概要と主な問題点
参照: 反ヲタク国会議員リスト・・・中曽根弘文(自民党)
◆ 「漫画やアニメーション、コンピューターゲーム等は児童ポルノに含まれない」とする民主党の児童ポルノ禁止法改正案に反対する(ECPAT/ストップ子ども買春の会)
前回取り上げたECPAT/ストップ子ども買春の会による非実在青少年規制要望書(英語)の日本語訳が、多くの批判を受けて公開されました。カナダやスウェーデンのように非実在青少年規制を行い、BL漫画などを所持しているだけで逮捕される社会こそがECPATにとっての理想らしいです。
なおECPATが非実在青少年規制の根拠として挙げた国連人権理事会の勧告に法的拘束力はありません。また問題視されたのは漫画などではなく「実写と区別がつかないCG」です。
参照: 国連人権理事会、インターネット上の児童ポルノに関するレポート発表
参照: 国連人権理事会、日本政府に死刑廃止などを勧告(2008年)
◆ 1991年、コミケ幕張メッセ追放事件
「―――この事件を書いておかないと、毎回50万人を動員するコミケだって、過去に猥褻図画問題で一度は潰れかけている、だから「表現の自由」を謳いつつも、法に触れる可能性の高いものには規制をかけざる得なくなった…という事が伝わらない」
◆ 『都庁に指定図書閲覧しにいこうず・女子会』の感想(川原つばさ氏/BL作家)
◆ 「アニメコンテンツエキスポ(ACE)2012」ステージプログラム 第一弾発表!!
今月下旬に召集される通常国会で審議予定の児童ポルノ禁止法改正案で「非実在青少年規制を断行して欲しい」とキリスト教系規制派団体のECPAT/ストップ子ども買春の会が与野党に陳情したようです。
また実際に陳情を行ったECPAT運営委員(彼は極左系規制派団体のポルノ・買春問題研究会の関係者でもあります)が、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破に頓珍漢な批判を浴びせていますが、この人物は過去にも「CLANNADは性差別エロゲーだ」と主張して失笑を買った事があります。
参照: APPがCLANNADも攻撃対象に
それにしてもECPATは相変わらず狡い事をしていますね。フェイスブックを通じて英語のみで陳情の詳細を報告したのは、明らかに外圧を期待しての事でしょう。ECPATの政治活動は常に外圧がセットになっています。その「外圧」も海外の人脈を活用した自作自演だったケースが少なくありません。しかも外圧を仕掛ける際にデマを流す事もあるのだから呆れます。
例えば2005年にタイで開催された会議では、浜銀総研が発表した「萌え関連市場は888億円」という報告書を利用し、「メイド喫茶が児童ポルノ犯罪を助長している」「萌え関連市場で人気があるのは児童虐待漫画」とデタラメな説明をした事がありました。
参照: メイド喫茶が流行すると児童がセルフヌードをネットに投稿するようになるらしい
参照: ECPATはいかにしてユニセフをたらし込んだか
ECPATが漫画・アニメ・ゲームの法規制に固執する理由については様々な指摘がされています。ECPATの母体がメディア弾圧の片棒を担ぐという「伝統」を持った日本キリスト教婦人矯風会である事(第二次世界大戦前には当時の警視庁にあたる内務省と共に女性誌規制運動を展開)、パチンコなどの娯楽産業の利権を握っている警察庁生活安全局の元官僚が同団体をサポートしている事、中心スタッフに純潔主義のプロテスタントやセックスへイター(性憎悪者)のラディカルフェミニストがいる事、などです。ちなみにECPATは日本キリスト教婦人矯風会の「性・人権部」が管轄しているのですが、この部署は1985年まで「純潔部」と呼ばれていました。
参照: 矯風会による純潔教育要望書
いずれにせよ、ECPATはオタク文化にとって非常に危険な団体です。
◆ 野田改造内閣:法相に小川敏夫・民主党参院幹事長内定
法相に就任した小川氏は都条例や児童ポルノ禁止法改正案による非実在青少年規制に批判的な人物。2003年に行われた1度目の児童ポルノ禁止法改正の際には、規制反対派団体AMIが行った署名運動(児童保護に名を借りた創作物の規制反対に関する請願)に協力しています。
◆ 「女性リード型の描写が進むとホモセクシュアル的な傾向が出てきて、心理的にノーマルな性交渉が難しくなる」という偏見に満ちた議事録の存在が明らかに
◆ 【漫画規制】有害図書の審議で委員「女性リード型の描写が進むとホモ的な傾向が出てきて、心理的にノーマルな性交渉が難しくなるんです」
こ、これはひどい・・・。しかし他の自治体の青少年健全育成審議会でも似たり寄ったりな議論が行われているのが実情です。例えば昨年9月に行われた東京都の青少年健全育成審議会でもこんな差別発言がありました。
「青少年に与える影響としては男女より男と男のラブストーリーのほうが法律的にはよくない」「同性愛を奨励するのは法律的にどうなのか」
(2010年9月13日 第604回東京都青少年健全育成審議会議事録の4頁から)※注:PDF
こんな偏見に塗れた「健全な人々」が青少年の健全育成という大義名分を掲げながら漫画に有害図書という烙印を押しているのです。
◆ 宮崎県青少年健全育成審議会傑作選(有村悠氏/フリーライター)
「ぜひ皆さんも、各自治体の議事録から面白いものを発掘してみていただきたい。いや、不愉快極まりない内容だろうけどさ、たいていは。」
◆ 1955年『鉄腕アトム』は小学校の校庭で見せしめ的に焚書された/橋本健午『有害図書と青少年問題』
◆ 人から本を奪う者はどんな報いを受けるか/当世米国「禁書」目録
◆ 東京都青少年健全育成条例逐条説明書
『同人誌の販売は「個人の趣味」の範囲内と考え、本条例の対象となりませんが、同人誌ショップに卸すなどした場合は、自主規制の対象となります』
◆ 講演会:「表現の自由と知的財産権の衝突」
主催:うぐいすリボン
日時:2012年02月25日(土) 18:00~21:10
場所:文京シビックホール3階 会議室1・2
講師:白田秀彰氏 (法政大学社会学部准教授)
参加費:無料
<管理人より>
積極的に講演会を開催している規制反対派団体うぐいすリボンへ寄付をお願いします。
◆ コミックマーケット81(2011冬)3日目反省会レポート
◆ 東京都の不健全図書と行政不服審査法の関係における都の見解
◆ 「ふしぎ星のふたご姫」の同人がスウェーデンで危機一髪だったらしい件
参照: スウェーデンにおける表現の自由と児童ポルノについて
◆ 「アニメコンテンツエキスポ2012」出展社&出展作品の第1弾情報を発表
漫画・アニメ・ゲームに規制の網をかける東京都青少年健全育成条例(2010年改正)とその雛形となった児童ポルノ禁止法改正案の問題を中心にした情報をお伝えしています。
現在の更新ペースは7~10日に1回程度になっています。緊急性のある情報が出た場合は適時更新します。
http://mitb.bufsiz.jp/
































